モンスターハンターワイルズの評価が分かれる理由
モンスターハンターワイルズ(以下、ワイルズ)の評価が各レビューサイトやSteam上で続々と公開されています。しかし、期待されていた高評価とは裏腹に、賛否が大きく分かれる状況となっています。特にSteamの評価は高評価と低評価が半々となっており、これはシリーズ作品としては異例の事態です。
売上は好調!Steam版だけで200万本突破か?
ワイルズは発売からわずか2日目で、Steam版だけで推定200万本近く売れていると見られています。これにより、社会現象ともなった「エルデンリング」の初動販売数を上回る勢いとなっています。カプコンとしては売上面では成功と言えますが、評価の面ではやや苦戦している状況です。
期待外れ?ボリューム不足が指摘される
一部のプレイヤーからは、ゲームのボリューム不足が指摘されています。ラスボスまでのプレイ時間が平均10時間〜15時間程度で、早い人では6時間ほどでクリア可能という報告もあります。また、エンドコンテンツも短時間で遊び尽くせるという意見があり、IGNのレビューでは「30時間ほどでやることがなくなった」との評価がありました。モンスターハンターシリーズは長時間遊び続けられることが魅力の一つですが、ワイルズはその点で期待を下回ったと感じる人が多いようです。
モンハンワールドと比較してどうか?
「モンスターハンターワールド」(以下、ワールド)と比較すると、ワイルズのボリュームはやや少なく感じられるかもしれません。ワールドではメインストーリークリアまでに30〜50時間ほどかかり、その後もエンドコンテンツやイベントクエストが豊富に用意されていました。一方、ワイルズはメインストーリーが短めで、エンドコンテンツも現時点では少なめであるため、特にシリーズ経験者にとっては物足りなさを感じる要因となっています。ただし、ワールドも発売当初はコンテンツ不足が指摘されており、その後のアップデートで大幅にボリュームが増えた経緯があります。
ゲーミングPCでの最適化問題とクラッシュ報告
ワイルズのPC版では、最適化に関する不満が多く寄せられています。特にRTX 4070以下のグラフィックカードを使用しているプレイヤーの間で、フレームレートの不安定さやクラッシュの報告が相次いでいます。事前に「最適化済み」とされていたものの、発売後に「思っていた最適化ではない」といった声が多く、カプコン側の説明が求められる状況となっています。特にRTX 3060でプレイしている人からは「ベータ版よりも最適化が悪化している」との報告もあります。
それでも楽しめる?肯定派の意見も
一方で、ゲーム自体は十分に楽しめるという意見も少なくありません。グラフィックやゲームプレイの質は高く、フレームレートの低下やクラッシュを除けば、満足しているというプレイヤーもいます。ただし、期待値が高すぎたことにより、実際にプレイした際に「思っていたのと違う」と感じる人が多かったのかもしれません。
考察:なぜ評価が分かれるのか?
モンスターハンターシリーズは長年のファンが多く、過去作と比較されることが避けられません。そのため、新作に求められるハードルが自然と上がってしまう傾向があります。特に「ワイルズ」はオープンワールド的な要素を取り入れたことで、シリーズの従来の楽しみ方とは違う部分が強調され、賛否の対象となった可能性があります。また、最適化問題についてはPC環境ごとの差が影響しているため、一部のプレイヤーにとっては快適でも、別の環境ではストレスを感じるという状況が発生していると考えられます。
余談:アップデートで評価は変わるのか?
これまでも「モンハン」シリーズは、大型アップデートでコンテンツを追加し、評価を持ち直したケースがあります。「モンスターハンターワールド」も、発売当初は賛否がありましたが、追加コンテンツやアップデートによって最終的に高評価を得ることになりました。ワイルズも今後のDLCやバランス調整次第では、現時点で低評価を付けたプレイヤーの評価が変わる可能性は十分にあるでしょう。
まとめ:高評価と低評価が混在する異例の作品
ワイルズは売上面では大成功しているものの、評価は賛否両論となっています。ボリューム不足や最適化問題が低評価の主な要因ですが、一方でゲーム自体は面白いと感じるプレイヤーも多くいます。最適化問題については今後のアップデート次第で改善される可能性もあるため、今後のカプコンの対応に注目が集まっています。